お題:余波
月間賞
名湯の 入浴剤が 山とある
江戸川散歩 様 / 70代
佳作
温泉の 休みの後の 仕事量
天琳 様 / 40代
佳作
推し活の 赤がタオルの 色にまで
黒キューピー 様 / 30代
佳作
ツボ湯から あふれるお湯は ナイアガラ
のろやす 様 / 50代
佳作
ケンカして 沸かない風呂に 沸く不満
まっつんのでし 様 / 30代
佳作
水面の 揺れが知らせる 妻機嫌
月影 都 様 / 30代
【月間賞作者より】
長い巣ごもり生活が続きました。好きな温泉にも行けず、せめて自宅で温泉気分をと名湯の入浴剤を買い込みました。使いきれないほど。コロナも下火。さあ、本物の名湯に行こう。
【選評】
選句の話です。毎月、何百という作品を目にします。直球で分かりやすくズドーンと一発で心を掴む作品もあれば、意図を読み解くのにじっくりと考察する作品に目が留まることも。
今回の月間賞は後者。何の余波を詠っているのかと話題に上がるわけです。
すべてを語りつくさず作品に余白を持たせ、見事に聞き手の関心を引いた一句でした。シンプルに詠まれた中にも、お題に因んだ趣が感じられます。
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