WEB川柳2026年8月入賞作品発表

お題:凡ミス

senryu-medal_001月間賞

服が裏 表の顔が ほてり出す

海老天マン 様 / 30代

senryu-medal_002佳作

浴室の シャンプーボトル 嘘をつく
宮﨑幸一 様 / 40代

senryu-medal_002佳作

電気風呂 「強」に浸かって 足がつる
Mayo Ken 様 / 60代

senryu-medal_002佳作

枝豆が 2皿出てきた タッチミス
小町美人 様 / 60代

senryu-medal_002佳作

タオルなし 気づく脱衣所 立ちすくむ
まーくん 様 / 40代

senryu-medal_002佳作

湯上がりの 牛乳腰に 手を当てず
ヤルキメデス 様 / 70代

【月間賞作者より】

小さい頃、銭湯の湯上がりに服を裏返しに着ることがよくありました。母は人前でも服を裏返しだと指摘しました。
僕は冷静さを装い、何食わぬ顔をしていましたが、恥ずかしさで顔を赤らめていました。
それを見た母が「顔が湯上りで赤くなってんか、恥ずかしがってんのか」と茶化していました。
この想い出に着想を得て、この句を作りました。でも、実は今も服を裏返しに着ることがあります(笑)

この句には工夫が凝らしてあります。「ほてり出す」の「ほてり」はあえてひらがなにし、幼い頃の想い出を連想させました。また、「ほてる」は「火照る」と「熱る」の掛詞です。この言葉には、湯上りで身体が「火照る」ことと、恥ずかしさで心が「熱る」ことが掛かっています。クールに見せる表の顔と服の裏返しの対比もこの句に織り交ぜました。
なかなか仕掛けの多い句ですが、味わい深いのではないでしょうか?


【選評】

8月~9月にかけて公募しましたテーマ「凡ミス」に、たくさんの川柳をお送りくださり、ありがとうございました。
誰しも経験があるのか普段よりも多くの川柳が寄せられました。普段の生活の中でのちょっとしたことでも、凡ミスのタイミングや気づくタイミング次第でダメージが変わってくるものなのだなと感じました。

今回の月間賞の句は、言葉選びが上手く、コミカルな印象を受ける句が選ばれました。句の中に直接「お風呂」の言葉が無くても、「着替え」と「ほてり出す」の単語によって、風呂上りをイメージすることができ、服の「裏」と顔の「表」の対比もあり、言葉の選び方、使い方がすばらしいと感じました。

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